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リーダー候補・マネジメント人材の採用に適した「インシデントプロセス面接」

ひとくちに採用面接と言ってもさまざまな手法があります。それらの中から募集ポジションや候補者の属性、どの選考過程で用いるかによって、適切なものを使い分ける必要があります。とりわけハイクラス人材、エグゼクティブ人材を選考しようとするなら、新卒はもちろん一般の管理職とは次元の異なるレベルの情報を候補者から引き出さなければなりません。その際に、とくに有用なのが今回ご紹介する「インシデントプロセス面接」です。

候補者の問題解決能力やビジネススキルを見極めるのに最適

候補者に問題となるインシデント(事例)とその諸状況を提示した上で、候補者が関連する質問を重ねながら問題の原因を究明し、その解決法を提示するまでの過程とその結果を観察するのがインシデントプロセス面接。主に、状況推理力、状況への対応力、判断力、意思決定力などを評価するのに適した手法です。

もともと1950年代にアメリカで開発された事例研究の手法「インシデントプロセス法」がベースで、今日までリーダー人材の教育研修などに活用され、多くの実績を上げてきたメソッドです。それを面接に応用したのがこの手法。候補者の問題解決能力やビジネススキルを見極めるのに役立ちます。

インシデントプロセス面接の流れ

このインシデントプロセス面接はどのように実施されるのでしょうか。こちらではその手順を実際の面接シーンを例に挙げてわかりやすくご紹介します。ここでは、営業部のマネジャークラスの選考を想定しました。

STEP1 面接官から候補者へインシデント(事例)提示

面接官は候補者に対し、「営業チームのうち、1人だけが売上を達成できなかった」という事例を示した上で課題の掘り下げと解決法の提示を要求する。

STEP2 候補者が面接官に質問し、事例の背景となる事実や情報を収集

候補者が有能であれば、その人物の営業スキルに関する問題だけでなく、チームの育成や担当する市場そのものに問題があると仮定して、妥当な質問をしてくるはずです。この質問から相手の経験やスキル、課題の想定力を見ます。

STEP2 候補者が面接官に質問し、事例の背景となる事実や情報を収集

候補者が有能であれば、その人物の営業スキルに関する問題だけでなく、チームの育成や担当する市場そのものに問題があると仮定して、妥当な質問をしてくるはずです。この質問から相手の経験やスキル、課題の想定力を見ます。

STEP3 収集した事実・情報をもとに問題点を抽出し、課題を絞り込む

質問により候補者は課題の本質を特定し、問題の真の原因を突き止めます。たとえば、その人物の営業スキルに問題があったと仮定した質問を重ねた候補者は、「商談の詰めが甘い」「他メンバーと比較して、訪問前の準備が不足している」といった問題点を明らかにします。さらに、そこから候補者は「自社サービスへの理解や共感の不足」というその人物の根本的な課題を特定します。

STEP4 候補者が課題解決の方法を提示する

STEP3で発見した「自社サービスへの理解や共感の不足」という課題の解決策を候補者に提示させます。ここでは、候補者の提案した内容が面接官にとって期待通りであったかどうかは問題にしません。

STEP5 STEP1~4までのプロセスを概観し、候補者を総合的に評価する

候補者の質問力、情報整理能力、ロジカルシンキング力、課題解決能力などを総合的に評価します。

インシデントプロセス面接の留意点

ハイクラス人材、エグゼクティブ人材に求められる問題解決力、思考力を評価するのに適したインシデントプロセス面接ですが、運用には留意しておきたい点も。とくに面接官は、候補者の質問に対して客観的事実のみを簡潔に回答し、原則として推測や意見を述べないことが重要です。考える、推察する主体はあくまでも候補者だということを念頭に置いて、その思考プロセスを見極めましょう。

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