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国内最大のエネルギー消費部門、製造業から見た電力自由化

経済産業省・資源エネルギー庁が毎年発表している「エネルギー白書(平成27年度年次報告)」によれば、2014年の最終エネルギー消費は13,558PJ(ペタジュール)でした。そのうち、企業・事業所等での消費は62.7%、次いで運輸部門が23.1%、家庭部門は14.3%となっています。この企業・事業所等の大半は製造業が占めています。
※最終エネルギーにはガソリンや灯油などの石油製品、都市ガス、電力、熱などが含まれます。

ものづくり大国・日本を支えている製造業は、最大のエネルギー消費部門なのです。そして、主要エネルギーである電力の価格は生産コストを大きく左右するため、電力の全面自由化にあわせて調達方法の見直しを検討する製造業者が増加しています。

大企業における電力調達の変化 ~自家発電やPPS運用によるコスト削減~

電気代の高騰や電力自由化を背景に、製造業では独自の電力調達方法を模索する動きが活発になっています。こちらでは、多くの電力を消費する大企業を例に、電力調達の方法について確認していきましょう。

例えば富士フィルムホールディングスは自家発電による電力供給を強化。富士宮工場からの電力供給を19拠点に拡大することで電気代を抑えています。また、パナソニックやホンダでは、自社でのPPS(新電力会社)運用を選択しました。パナソニックは自社PPSを通じて3億kW/hを調達し、420拠点に供給しています。ホンダも同様に自社PPSから15拠点に電力を供給するなど、材料や部品のように電力も独自調達することでコスト削減に取り組んでいます。

中小企業においてもエネルギーコスト削減が課題に

多くの電力を消費する大企業はもちろん、中小製造業でもエネルギーコスト削減が課題になっています。特に鉄鋼・非鉄・紙パルプ・化学などは電力多消費産業と呼ばれ、電力の値上がりは利益に直結してしまいます。

事業用電力に関しては、段階的に電力自由化が進んでいましたが、当時はPPSの参入も少なく、電気料金に差がありませんでした。しかし、一般家庭まで含めた全面自由化によって選択肢が増え、このタイミングでPPSに移行する企業が増えているそうです。

事業者が増え、本格的に電力供給元を検討する段階に

2000年3月に大規模工場やデパート、オフィスビルなどの特別高圧区分の電力小売自由化がスタートし、2004年と2005年に中小ビルや中小規模工場などの高圧区分に拡大。そして2016年4月に全面自由化となったことで、新規参入のPPSも増え、電力小売りの価格競争も本格化してきました。

そのような背景もあり、これまでメリットを見いだせずにPPSへ乗り換えられなかった製造業者も電力供給元を本格的に検討する段階に入ったように感じられます。さらに2017年からはガスの小売りも全面自由化するので、より選択の幅は広がるのではないでしょうか?

人材業界から見る、電力自由化と製造業

電気やガスの小売り全面自由化によって、さらにエネルギー関連の技術や経験を持った人材が求められることになることが予想されます。それは発電や送配電、小売りというエネルギー関連企業だけではなく、大量のエネルギーを消費する製造業者などにも波及していくことが予想されます。自由化によって選択肢が増えたことで、それぞれの企業が独自に電力を仕入れる可能性があるからです。

BOND NEWSを運営しているボンド・アソシエイツでは、電力やガス、太陽光発電・風力発電などのエネルギー業界に精通した採用コンサルタントが人材をご紹介しています。製造業でも自社でPPSを運用する可能性がある現代、経験豊かなエグゼクティブ・ハイクラス人材の採用をお考えならお気軽にご相談ください。

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