注目を集めている採用手法「ダイレクト・リクルーティング」
厚生労働省が発表している全国の有効求人倍率は2016年3月に1.30倍となり、1991年12月の1.31倍以来、24年ぶりの高水準を記録しました。4月も1.34倍という高水準を維持しており、多くの企業で人材不足が顕著化しています。これまで「買い手市場」だった採用マーケットですが、現在は「売り手市場」になり優秀な人材の確保は困難を極めています。その打開策として、エグゼクティブ・ハイクラス人材を獲得する手法として注目を集めているのが「ダイレクト・リクルーティング」です。
ダイレクト・リクルーティングとは
これまでの採用市場では、求人広告や人材紹介といった“待ち”の採用が一般的でした。そのような従来の人材採用手段に対して、ダイレクト・リクルーティングは“攻め”の採用と例えられます。具体的には企業自らがFacebookやLinkedInなどのSNS、またビズリーチなどの人材データベースを利用し、理想的な人材と直接連絡を取り合い採用する手法のことを指します。
ダイレクト・リクルーティングのメリット
企業が自ら候補者を捜し、連絡を取り、面接をするので、理想的な人材に対してアプローチをすることができます。また、国内はもちろん、国境を越えて海外に対してもアプローチできるので、グローバル人材に巡り会える可能性も高まります。そのほかにも求人媒体や人材紹介会社といった第三者を介さないので、スピーディかつコストを抑えた採用活動が実現可能です。ダイレクト・リクルーティングを継続していくことで優秀な人材ネットワークを築くこともでき、パートナーとして協業に発展するケースもあるでしょう。
魅力的な手法ですが落とし穴もあります
採用活動を積極的に行い、事業拡大していく手法としてダイレクト・リクルーティングは非常に有効です。しかし、そのためにはSNSを積極的に活用し、企業イメージを定着させるために自社ブランドを構築する必要があります。
また、採用コンサルタントのようなプロに頼らないということは、人事担当者がそれと同等の経験とノウハウを備え、採用戦略を立案し、採用活動を実施しなければいけません。そのためにはコストもリソースも必要です。そのため、「今すぐにエグゼクティブ・ハイクラス層の採用をスタートしたい」「採用活動に社内リソースをあまり割けない」という場合は、ヘッドハンティングを利用したほうが無難でしょう。
ダイレクト・リクルーティングとヘッドハンティングで異なる点とは
ダイレクト・リクルーティングとヘッドハンティングの大きな違いは、社内リソースを使うか、外部リソースを使うか、の差だと考えます。どちらも優秀な人材を捜すこと、潜在的な候補者にアプローチできること、エグゼクティブ・ハイクラス人材の採用に有効なことは変わりません。そこで、中長期的かつ人的リソースを割けるようならダイレクト・リクルーティングを検討すると良いでしょう。
しかし、いざダイレクト・リクルーティングを導入すると、「どうやって候補者を探せばよいのか?」「自社の魅力を伝えるには?」「採用の判断はどうすれば?」といったさまざまな課題が出てきます。日本国内におけるダイレクト・リクルーティングははじまったばかりですので、情報発信・運用方法や採用ノウハウを蓄積し、効率よく採用できるまでには時間がかかることが予想されます。
そこで初期段階は、すでにエグゼクティブ・ハイクラス人材とのコネクションを持ち、採用に特化した人材紹介会社を上手に活用しながら、ダイレクト・リクルーティングとヘッドハンティングを併用することも一つの手でしょう。そこから学び、自社で運用するダイレクト・リクルーティングに活かしていくことで、より理想的な採用活動が実施できるはずです。
「ダイレクト・リクルーティングに挑戦してみたい」「以前に挑戦したがうまく機能しなかった」という経営者様・採用担当者様がいらっしゃいましたら、お気軽にボンド・アソシエイツまでご相談ください。皆様に寄り添い、理想的な採用活動が実施できるようにサポートさせていただきます。
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