エグゼクティブを迎える、育てる手法のひとつ「エグゼクティブコーチング」
ヘッドハンティングや人材紹介会社を通じて、求めていたエグゼクティブ人材と出会えたとします。その際にどのように迎え、育成していけばよいのでしょうか? 一般的な中途採用とは違い、エグゼクティブ人材になれば指導できる人間は限られます。そもそも新規事業や海外拠点を任せる、またCEOやCFOとして会社や部門のトップに据える場合は、社内に経験者がいないケースもあるでしょう。そこで今回はエグゼクティブを迎える、育てる手法として注目度の高い、「エグゼクティブコーチング」についてご説明します。
そもそもコーチングとは
ビジネスシーンでもよく耳にするようになったコーチングという言葉。コーチングは人材開発の手法のひとつで、「対話によって相手の自己表現や目標達成を図る技術」とも言われています。また、コーチの認定組織であるICF(国際コーチ連盟)では以下のように定義しています。
コーチングは、クライアントの生活と仕事における可能性を最大限に発揮することを目指し、刺激的なプロセスを通じ、クライアントに行動を起こさせる、コーチとクライアントの提携関係を指す。
ビジネスにおけるコーチングは、「目標達成のために自身で考え、行動して問題を解決する後押しをする」と言い換えることもできます。そのサポートをするのがコーチというわけです。スポーツの世界でも一流のアスリートには、必ず一流のコーチがいます。近年はビジネスでも同様に、一流のビジネスマンを育てるためには、一流のコーチが必要だと考えられるようになりつつあります。
外部からコーチを招く必要性
コーチングでは、“指導”や“指示”をするのではなく、相談役に徹する必要があります。しかし、部下と上司という関係では、「あれをやってほしい」「どのように進めてほしい」のように指示をしてしまいがちです。それでは正しいコーチングは実現しません。そこで近年では外部から専門のコーチを招いて、スタッフのコーチングを行うケースが増えています。
エグゼクティブにコーチングが必要な理由
エグゼクティブ人材にはリーダーシップはもちろん、組織を率いて自己改変していくことが求められます。その際に「どう変わればよいのか」「変わるために何をすればよいのか」という問いに悩み続けます。しかし、部長から本部長、代表取締役とポジションが上がるにつれて、社内で心おきなく相談できる相手は限られていきます。
そこで近年注目を集めているのがエグゼクティブコーチングという手法です。エグゼクティブコーチングでは、社長や役員クラスの方々を対象に経営や戦略の相談を受けます。カウンセリングやコンサルティングと同じようにも感じますが、エグゼクティブコーチングでは社長や役員などの経験者が同じ視点で相談を受けるので、より実践的な相談ができることが魅力と言えるでしょう。
また、コンサルティングは戦略などの提案も行いますが、コーチングではあくまで判断・思想・行動のサポートのみになります。そのため自立した人材育成にも効果を発揮し、将来のリーダーを育てるうえでも有効です。
エグゼクティブコーチングの目的
エグゼクティブコーチングの目的は、「機能的な組織づくり」と「売上・利益の最大化」です。ミドル層以下のコーチングでは個人の能力を伸ばすことを重視しますが、エグゼクティブコーチングでは組織づくりを意識します。リーダーに必要な指導力や戦略的思想、行動力や変革推進力、チームビルディング力などを伸ばしてくれる存在、それがエグゼクティブコーチというわけです。
エグゼクティブ・ハイクラスを採用する際は社内の教育面なども考慮し、必要に応じて外部のエグゼクティブコーチも検討することで、より採用が有効に働くケースもあります。エグゼクティブ・ハイクラス層を迎え入れるときには、ぜひエグゼクティブコーチングも検討してみてはいかがでしょうか?
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